2009年6月13日土曜日

アスタナ問題

「アスタナ」というと、中央アジア・カザフスタンの首都です。
そして、サイクルロードレース・プロツアーチームで、ステージレース最強と謳われるチームの名前でもあります。

そんなチームが、財政危機を迎えています。
今年に入り、選手にはほとんど給料が支払われていないとか・・・
チームスポンサーであるカザフスタンの主要企業たちは、世界的金融危機の影響をクリティカルに受けてしまったようで、お金が払えなかったとか・・・
今は、危機を脱したとの報道がありますが・・・本当に金融危機だけの影響でしょうか。

アスタナというチームは、元々はリバティー・セグロスというチームだった。
それが、ドーピング疑獄「オペラシオン・プエルト」で監督が逮捕、スポンサーが撤退し、チーム存続の危機に。
そのとき、チームの一員であるアレクサンドル・ヴィノクロフが、祖国カザフスタンにかけあい、カザフスタン主要企業がスポンサーとなる「アスタナ」が発足したのである。
しかし、立役者ヴィノクロフも2007年にドーピングで2年間の出場停止に。
現在は、3大グラン・ツール制覇のコンタドール、前人未到ツール・ド・フランス7連覇、今年現役復帰したアームストロング、ツアー・オブ・カルフォルニア3連勝中のライプハイマーなど、エース級の選手を何人抱えれば気が済むの? っていうくらいのチームになっているのですが・・・
カザフスタン国籍の選手が少なくなっているのは事実。
全選手27人のうち、10人。「多いじゃねぇか!」と思うかもしれませんが、ヴィノクロフの時代からは少なくなっているし、注目される選手といったら、カザフスタン・チャンピオンのバザイエフやイグリンスキーと言った面々で、エース級とはちょっと実力が離れているか、というところ。(エース級が強すぎる、というところもあるか)

で、重要なこと。

帰ってくるんだな、あの男が。

アレクサンドル・ヴィノクロフ。

彼が復帰するとなれば、現・アスタナに(エース級としての)居場所はない。カザフスタンとしては、自国の選手がエースとして戦ってくれたほうが良い訳で、金融危機とは名ばかりに、復帰する彼を応援したくて、色々画策しているのでは・・・とおもってしまう。はい、考えすぎですね。

それはともかく、ヴィノクロフの2年間の出場停止期間が明けるのは、ツール・ド・フランスがシャンゼリゼにゴールする7月末だ。

1 件のコメント:

  1. とても魅力的な記事でした。
    また遊びに来ます!!

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